万ちゃん(村上万里)のバリアフリーよもやま話 言いたい放言「ハートフルワードに出会いました」

 最近、懸案だった電動車いすを借りることができました。これにより、活動の範囲が広がることは間違いありません。単独では、なかなかハードルが高いちょっとした段差やひと漕ぎで乗り越えられないスロープも割と容易にクリアしてくれます。何よりある程度の距離になると張ってくる足が楽です。

 で、昨日、日曜日に診療している耳鼻科に出かけました。順番取りのため、家内が先に出かけ、私は追いかけ一人電動で向かいました。その耳鼻科は、最近できたメディカルビルに入居しているのですが、そのビルの入り口には公道と5センチくらいの段差があり、その段差解消のミニスロープが設置してあり、前輪は難なく上ったのですが、駆動輪はそのスロープの上でスリップ空回りして登れませんでした。すると、ビルの一階にある薬局の前にいた男性が声をかけてくれました。「何かお手伝いできることありますか」と。私は、「ありがとうございます。スリップしちゃってるので、ちょっとだけ押していただけると、上がれます」と応え、彼に押してもらい上がれました。

 この時、彼の的確な問いかけに、はっとして感動したのです。彼の目の前には、立ち往生している車いすがいる、手助けが必要だ!と思って、声をかけてくれたのでしょうが、それが本当に的確なありがたい声かけだったのです。何に困っているのか、何をヘルプするのが一番いいのか、自分の理解と違うかもしれない、じゃあきちんと聞こう。その結果が「何かお手伝いできることありますか」だったのだと思います。それで、実は私とってはこれが一番ありがたいことなのです。もちろん、さっと手を差し伸べていただけるとありがたいのですが、せっかくのお助けが無駄や無意味にならないためにも、ましてや逆効果にならないために、はっきりと確認してから行動していただけると本当にありがたいのです。

 先日、ハートフル・ブレックバリア バリアフリー研究所(URL 

https://www.break-barrier.com/    ) を立ち上げ様々な形で社会に働きかけることを始めました。その中の一つのテーマが「ハートフルアクト」なのですが、答えを一つ見つけたような気がしました。